聾学生が行う情報保障
聾の先生と一緒に開設している教養科目「手話とろう文化」。今年度で4年目になります。
今年 度も100人ほどの学生が受講してくれました。そしてそこには様 々な障害学生も受講してくれています。聴覚障害学生も、手話がわ かる学生もいればこれから覚えようとする学生もさまざま。多様性 のある教室です。
前半の講義は主に私が担当(聾の先生が担当することもあります) 。後半の日本手話の実技は聾の先生が担当(通訳はありません)。
そして講義の情報保障の方法として、今年度は、あえて聾の学生に PCテイクをお願いしました。一年前にこの講義を受講してくれた、2年生のYさんです。私の声なし手話が誰にとってもわか りやすいかどうかはさておき、日頃から頻繁にコミュニケーション をとっている間柄。一昨日初めて実施しましたが,完璧な読み取り 通訳でした。手話を読み取ってタイピングし、プロジェクタ投影す る方法なので、逐次通訳にはなりますが、これなら,手話がわから ない学生は,聴学生も難聴学生も,皆が理解できます。そして聾学生は,手話を見ていち早く情報を得られるわけですから,「いつも おかれている状況と逆の体験ができた。不思議な感じで新鮮だった 」との感想。
通訳をしてくれた聾学生にとっても自信になったでしょうし,受講 生にとっては,「障害の相対性」を理論だけでなく実感をもって受 け止められた様子。リアクションペーパーに書かれた受講学生の感 想にも驚きが溢れていて,手応えを感じました。中には「あの聾の 先輩学生は,通訳をして何年になるのですか?」といった質問もあ ったので,受講生から見ても,十分に上手な通訳ができていたので しょう。
これは手話話者の聾者であれば誰でもできることではなく,十分に 早いタッチタイピングの能力と,高度な日本語の能力も要求される こと。Yさんに感謝!
そして講義の情報保障の方法として、今年度は、あえて聾の学生に
通訳をしてくれた聾学生にとっても自信になったでしょうし,受講
これは手話話者の聾者であれば誰でもできることではなく,十分に