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2010年2月16日 (火)

國母選手に思う…

國母選手の言動が「日本代表にふさわしくない」と叩かれています。
でも私,いいオトナが彼を叩いているのを見るにつけ,いやーな気持ちになります。
一般的に,人間は,歳を重ねながら成長し,それに見合った責任を求められるものです。
「日本を背負って立つ」なんて,本来は円熟した大人になってできることのはず。
大会社の社長さんとか政治家さんとか。
ところがスポーツ選手の場合,10〜20代にピークを迎えるわけで,若くして「日本代表」になるわけですね。
まずはその彼らの境遇を理解してあげないといけないと思うんですよ。
そして,でもまあ,「日本代表」になっちゃった以上,とりあえずは,必要なマナーなりは確かにあるのでしょう。それは否定しません。まあ,「日本代表」ですから。日本の文化の基準から外れない,代表らしさみたいなものは必要なのでしょう。
でも,そんなことは,ボロを出さない程度にオトナが教えてあげればいいじゃないの。

「二十歳を過ぎた社会人として…」みたいな言い方もされています。
でも,大学で仕事をしている実感からすれば,あのくらいの学生は,(少なくとも私は)あんまり私は気になりません。
むしろ,やんちゃぶりがあった方が,あとあと楽しみなくらいです。

むしろ今の彼にとって必要なことは,世界のトップが集まる極限状況の中で,自分の最高の力を発揮すること。
なにしろ,それ自体がものすごく難しいわけですから。
そしてその経験そのものが,彼を一回りも二回りも,成長させるのでしょう。
それこそ,私たち凡人には及びもつかない境地での,そして私たちが語るのもおこがましいレベルでの,「成長」です。
余計な雑念を与えないようにしてあげることが,我々オトナの役割であって,むしろ責任が問われるのは,選手団を取り囲み,マスコミ対策をするべきオトナたちなんじゃないかな。

「日本代表」として,「適切では全くない」と発言した,川端文部科学大臣。そしてその他多くのオトナたち。
彼らの中で,21歳の若者の時,はたして日本を代表するような立場にいた経験がある人は,どれだけいるのでしょう。
そして,21歳の若者にとって,このように切って捨てる発言を,国家の大臣たる人物(それも教育を司る大臣)からされることされることの社会的影響について,「文部」科学大臣として,どう考えているのでしょう。

今は余計なことを気にせず,競技に集中してもらえたらと願うばかりです。

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