附属特別支援学校公開研
「ブログが最近更新されていないようですが,お忙しい毎日をお過ごしなのでしょうね。」といったメールを頂いている今日この頃です。
お読みいただいているみなさま,スミマセン…
昨日締め切りの原稿を,今朝4時起きして書き上げて,ようやくちょっとホッとしたところです。
先週は,群大附属特別支援学校の公開研究会がありました。
毎年毎年,先生方の気合いの入れようには,本当に頭が下がります。m(__)m
私も,微力ながら,そして毎年恒例のことですが,お手伝いさせていただきました。
今年は,授業づくり協力を2つ,分科会の指導助言(企画段階での協力を含む),そして指導学生のポスター発表が2つ,関わったので,研究会当日は,あっちこっちに行ったり来たり,忙しくも楽しい時間を過ごしました。
附属特別支援学校にとっては,今年は7年間の研究の集大成の年でしたので,1つの節目でした。
すべての子どもに異なる教育課程を用意しながらも,集団活動を実現させるという,パズルのような教育課程−個別カリキュラム−が,ようやく完成しました。
「新しい時代にあった教育課程を考える」とした場合,ふつうは新しい時代にあった領域を考えるでしょう。
領域・教科が通常の教育の制約を受けるとしたら,新たな指導の形態を考える,みたいなところでしょうか。
ところが群大附属はそうではなく,究極の個のニーズにあった教育課程を実現させるために,常識的な発想を飛び越えた教育課程に挑んだわけです。
私が群大に赴任したのが平成12年でした。
一方,附属特別支援学校が3年間の研究開発指定を受けたのも,同じ年でした。
これから動きだそうという,まさにその年に群馬に来たわけです。
初年度は,勉強しなきゃと思って,小学部の学部会に毎週お邪魔させていただいて,一緒に議論に参加させてもらいました。
個別カリキュラムの構想が立ち上がったのは,平成13年からでした。
その時は,この常識を覆す発想のできる研究主任のパワーに圧倒されながら,研究部の部会に毎週お邪魔させていただきました。
その後,毎年毎年,欠けている部分が新たに埋められ,徐々に仕上がっていく様子を見ることができ,そして部分的にでもお手伝いできたことは,自分にとっても大変勉強になりました。
きっと,この,「新しいものを生み出そう!」というパワーは,7年間の区切りがついたからといっても,止むことはないでしょう。
また,新しい研究課題に向けて,大忙しの実践&研究の日々が始まるのでしょうし,そして来年の公開研も,今年に劣らず,充実したものになるのだろうなと思います。
知的障害養護学校の場合,全国各地に大学附属の学校があります。
その結果,群大だけでなく,全国のそれぞれの学校がユニークな研究開発に取り組んでいます。
競争があるからなのでしょうね。
小学校・中学校もそうでしょう。
私自身,学芸大の学生だった時,常に新しい研究課題を学校全体で取り組んでいること,さらには先生方一人一人がそれぞれの研究課題をお持ちであることに,大変感銘を受けた覚えがあります。
附属学校が「模範になる」ためには,単にいわゆる「模範授業」をするのではなく,他の公立校が実践しえない新たな研究課題を常に持ち,時代の要請に応えていくことこそが求められるのだと思います。
研究開発のためには,課題を設定し,それを紀要などで公にする必要があります。
そして単なる「学校公開」ではなく,「公開研究会」を開かなければならないでしょう。
そこで行う公開授業は,研究成果の体現でなければならないはずです。
まさに,身体を張って,勝負するわけですね。
群大附属特別支援学校を褒めるのは,なんだか半分内輪褒めみたいで気がひけるのですが,まさに一丸となって時代の要請に応えようとしてきたし,これからもそうしていくのだろうと思います。
附属の先生方,お疲れさまでした!
« 公開講座,無事に終了しました | トップページ | ルワンダの涙(映画) »
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- アクセシビリティが届いている人の無自覚さ(2023.06.10)
- ドラマsilentから…「聾者の役は聾者がやるべき」か?(2022.11.15)
- 「ろうを生きる 難聴を生きる」出演!(2016.08.01)
- 引用文献は「読みたい論文」を!(2015.01.05)
- 2014年を振り返る(2015.01.04)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント